フリーランスデザイナーが語る、デザインと音楽
- 名前
- 佐々島 健
- 肩書き
- Designer
- 所属
- DUOSONIC
- URL
- http://duosonic.org/
- @sjmkn
- FB
- kensasajima
- デザインの仕事になるきっかけとフリーなるまでをご紹介ください。
- デザイナーになる前はバンドマンでした。
大学を卒業してからフリーターとしてオーディオ販売の仕事をしながら音楽活動をしていました。 しかしフリーターとしても、バンドとしても行き詰まってしまい、音楽活動を続けるためにも何か手に職をつけたいというのがきっかけでした。
小さな頃から絵を描いたりロゴを作ったりすることが好きで、バンドのフライヤーなども作っていたので、グラフィックを学びたいなと思い、福岡にあるグラフィックのスクールに入りました。 -
スクールに入る際にCGのコースを受講するつもりで説明会に行くと、ものすごい角度の右肩上がりのグラフを見せられ、「今からはWEBだ」と言うわけです。(笑)
そこで僕も「今からはWEBなのか!」と(笑)、あっさりWEBコースに入りました。
スクールで教えてくれることはデザインのノウハウというよりも主にアプリケーションの使い方でした。 勉強することはむしろ卒業してからの方が多くて大変でした。
制作会社に入るには実績が必要なので、OJTに参加したり飛び込みでショップのサイトを作ったりと、手当り次第に制作しました。 -
その後スクールで出会った友人の紹介もあって、幸運にも制作会社に入社することが出来ました。
デザインのノウハウはそこで場数を踏んで、いろんなジャンルのお仕事をさせていただきながら学びました。
毎日が修行で、寝る間もなくWEB制作にいそしんでました。
その頃は、これは音楽活動できないなと、大変な業界に入ったもんだと、思ってました。(笑) 幸いなことに周りには優秀なクリエイターがたくさんいて、その人たちの仕事を見つつ、刺激を受けながら仕事することが出来ました。
今この仕事を続けられているのも彼らのおかげだと思っています。 もともと独立志向でしたので、その前に他の制作会社も見たかったのもあって、上京し、他の制作会社に入社しました。 2年ほど在籍して、4年前にフリーランスになりました。 - フリーになって大変だなと思う事は?
- お金の計算をしなくてはならないのが一番やっかいですね。
でもそれ以外は楽しいことばかりです。 いろんなプロジェクトに参加したり、プロジェクトによって企画やプロデュースなどデザイン以外の分野に幅を拡げたり、フットワーク軽くアクションできることが何よりも楽しいです。 - 音楽の世界からデザインの世界へ
- フリーランスで直接お客様に企画をご提案し、広告展開を考えていくプロセスを経て、「デザインする」ことがようやくわかってきたかなぁと思ってます。
音楽をやっていたころは曲を作ってお客さんの前で披露するというガチンコの勝負をしていました。WEBの世界に入りたてのトンガってた頃は以前やっていたような自己表現を追い求めていました。 -

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音楽は自分の中に答えがあって、デザインはお客様/消費者とのコミュニケーションの中に答えがあります。
モノづくりという意味では同じかもしれませんが、表現は異なります。
デザインする上で、画を起こすことよりも、ヒアリングを重ねて、お客様の情熱や思い入れ、商品のコンセプトや魅力をどう消費者に伝えるか、昇華して情報設計することを最も重視しています。
ヒアリングから答えが生まれると思っています。ヒアリングで拾ったヒントを継ぎ合わせてできた設計図ができれば、そこからデザインは自ずとできあがっていきます。
そのプロセスが最もエキサイティングで、この業界で仕事してよかったなと思います。 ちょっと矛盾しますが、今はクライアントワークとは別に独りよがりなモノも作りたいと思っています。 - 仕事のしかたや内容、最近の実績などを教えてください。
- 大小さまざまなお仕事に携わらせてもらっていますが、直接お客様に企画からご提案する形が多いです。 WEB以外にも印刷物や看板、撮影等も手がけています。
- トータルにおひとりで行われているようですが、事例などありましたらご紹介ください。
- 小規模なサイトですが、最近携わらせていただいたジャズバーのお仕事をご紹介したいと思います。 池袋にオープンしたTAKE FIVEというジャズバーのデザインプロデュースをさせていただき、ロゴ/WEB/ショップカード/名刺/看板/撮影/内装の一部を担当しました。
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最初はオーナーやお店に携わる方達と顔合わせして、どういうお店にしたいか、どういう客層なのか、想いやコンセプトに関して、ヒアリングして方向性を共有させていただきました。
かつてはオーナーが一人で同じTAKE FIVEという店名で小さなジャズバーを開いていて、多くの常連さんに愛される五坪の小さなお店でした。
その後閉店して、数年が過ぎ、またTAKE FIVEを復活させたいという想いで装いを新たにオープンすることになりました。 当時の常連のお客様にも、これからTAKE FIVEにくるお客様にも、受け入れてもらい、気分が高揚するような広告やサインや場所づくりを提案できればと思いました。
まずはお店の顔となるロゴデザインを作成しました。 作成する上で3つのポイントをクリアしなければならないと考えました。 -
1つめは、ジャズバーと簡単に認識できること。
2つめは、TAKE FIVEでは、スウィング、ビバップ、モダン、ラテン、フリー…などいろんなジャンルのジャズが流れているので、ジャンルを限定しないような普遍性を帯びたもの
3つめは、飲みに来るお客様が高揚するようなもの
以上を踏まえて、鍵盤をモチーフにしたモノトーンのシンプルなロゴをご提案しました。
スクエアなラインが並ぶ緊張と曲線の緩和のアンサンブルで、なんとなくリズムを感じるようなデザインを意識しています。
WEB/ショップカード/名刺/看板も同様のコンセプトで作成しました。 WEBはコンセプトのコピーワークから取りかかりました。 オーナー夫妻に思いのたけをいくつか書いていただき、こちらでリライトしました。 WEBは更新の頻度も低いので、名刺のような位置づけであえてミニマムな構成にして、毎日のお店の様子はブログでフランクに発信する形にしています。
お店に伺った時に、昔からの常連さんにもお褒めの言葉をいただいて何よりうれしい瞬間でした。 もしこのインタビューを見て気になった方がいたら、是非お店に足を運んでみてください。(笑) ジャズ初心者でも楽しめる、居心地の良い空間です。
質問コーナー
- 月のどのくらいのペースで仕事をされていますか?
- 時期によりますが、だいたい大小さまざまで月に3案件くらいは抱えています。
- 最近興味を持っているものはなんですか?
- ヨガ、サーフィン、フランス語
- 好きな音楽、アーティストを教えてください。
- 雑食の音楽ジャンキーなのでピックアップするのは難しいですが、ビートルズと荒井由美で一週間はしのげます。
インタビュアーからひとこと
学校ではアプリケーションや技術的な事を勉強する事が多いようですが、やはりデザインはその人が実務で勉強して学習する方法がマストなのだと感じました。そういった経験が佐々島さんのようなステキなデザインが作れるようになるのだと思います。フリーになる事がもともとあった佐々島さんですが、自分を冷静に見つめ何が不足しているのかを客観的に見る事ができるヒトだからこそ、いろいろなサイト作成の経験や会社での実務をこなす事ができたのだと感じました。今後のフリーの活動にも注目したいです。
話題になった情報リンク
次のご紹介者
戸田芳弘さん
unouplus
TAKE FIVE