サウンドデザイナーの仕事

内田 郁夫
名前
内田 郁夫/うちだ いくお
肩書き
Sound Designer
所属
void productions
URL
void productions
Webサイトにおける音の役割はどういうものだとお考えでしょうか?
音というものは、空間の表現はもちろんのことながら、 それ以外にも、人の潜在意識に強く残ったり、 記憶を呼び覚ましたり、訴えかけたりすることがあります。 たとえば、ステーキのグラフィックがあったとして、 そこへ鉄板で肉が焼けるジュージュー・肉汁がはねるパチパチした音をつける事に よって 人の記憶と結びついて、味やにおいを感じると思います。 さらにBGMをプラスすることで、場所や時間も演出できますね。 視覚の情報だけではなく、聴覚の情報をプラスすることによって Webサイトに立体的な雰囲気を作り出し 体験を豊かにすることに欠かせない要素だと考えています。
サウンドデザイナーになろうと思ったきっかけをお知らせください。
幼少の頃によく見ていたディズニー映画からの影響が大きいと思います。 物語のテンポや場面の雰囲気に合わせた音楽や、 特に、キャラクターの動きを感情豊かに表現している効果音の数々に触れて、 いったいどうやって作っているんだろう?と夢中でした。 それが現在につながる一番のきっかけですね。
どのように音(サウンド)を作られるのでしょうか?
案件のターゲット、コンセプト、デザインイメージなどからイメージにマッチするサンプル曲を既存曲や自分の過去作品の中から数曲選び、ディレクターさんとイメージを十分に共有してからということもありますし、こちらでイメージしたサウンドをラフ音源の形にしてそこから方向性を探るといったこともあります。
この段階を経て、音に変換していく実制作が始まります。 今はパソコンがあれば多くの事ができてしまうので作曲ソフトの「Cubase」をメインに、インストールしてある様々なシンセサイザーやエフェクターを駆使して曲を作り込み、磨き上げていきます。
効果音は、身の回りにあるいろいろなモノを叩いて録音したり、シンセサイザーで素材を作って、録音した音と混ぜて加工して思い描いている音になるまで作り込んでいきますね。 内田 郁夫:仕事
どの段階でプロジェクトにジョインする事が多いですか?
演出やデザインが決まった段階で打ち合わせに参加することが多いです。しかし、演出と音が密接に関わるプロジェクトでは初期の構想の段階から参加して、サウンドからのアイデアを共有させていただいて方向性を練り上げていくこともあります。
目的によってジョインするタイミングが異なるんですね。前回ご出演いただいた 浦さんとセラクの仕事をされているとのコトですがこれは絵を見てからの音の作成だったのですか?
そうですね、完成した絵を見てから制作がスタートしました。音楽について、浦さんからは3つの要望をいただきました。・モダンであること。・絵の世界が大きいので壮大で和の春夏秋冬をイメージする感じに。・賑やかではなく、仕事中のBGMとして流していたいと思うようなもの。これが、ある発想へと繋がっていくことになります。 内田 郁夫:仕事
比較的長いサウンドのように感じますが、実制作はどのように行われましたか?
浦さんからの3つの要望に加えて、アートワークが横にゆっくりと流れながら春夏秋冬の季節感のある絵を見せていくという演出でしたので、音楽でも春夏秋冬を演出できればと思って春・夏・秋・冬それぞれ1分程度の曲を作り、絵の動きと連動して移り変わっていくことを思いつきました。
曲の方向性として、メロディーがしっかりとある曲ではなく自然界の音の流れ、山では鳥が鳴き、風が吹き、水の流れが聞こえ、木々のざわめく音、風によって音を奏でる風鈴など、音程もリズムも不規則であるものが重なり合い、響きあうことで生まれる純粋に心地よい音そのものを中心にした、音の風景(情景)を大切に考えました。これらを元に、絵の動きに合わせて用意した音素材を丹念に織り込んでいく作業をひたすら繰り返していきました。
四季ごとのサウンドが一つ一つ表現されている事に感動しました。特に冬の張りつめた感じの表現は素晴らしいです。内田さんの一番の気に入りはどこですか?
冬の張りつめた雰囲気もうまく表現できたと思っていますが、アートワークの中心となる、富士山と鳳凰が現れる、夏から秋にかけての展開が一番気に入っています。ヘッドフォンをつけて聞いていただけると、より深く世界観に入り込めますのでオススメです(笑)
今後サウンドはどのように進化していくと思いますか?または、内田さんが進ん でいきたいサウンドの世界を教えてください。
今後は、Webはもちろんですが限定することなく プロダクトのサウンドロゴやユーザーインターフェイスの操作音、 公共空間のサウンド演出など活動領域を広げていきたいと思っています。

インタビュアーからひとこと

サウンドはヒトの脳裏にかなり刺激を受けるものだと思います。前回の浦さんとご一緒に行われたセラクのプロジェクトはビジュアルとサウンドで1つの作品となり、サウンドがある事でビジュアルの表現がさらに生きているのだと感じました。 サウンドを通してヒトへのと伝え方のあり方があるのではないかととても興味深く感じました。

質問コーナー

  • ゲームを行う/映画を視る際にはサウンドが気になったりしますか?
  • とても気になりますね。  映画を見に行っても、サウンドに集中してしまって  内容をあまり覚えてないこともあるくらいです(笑
  • お好きな音楽は何ですか?
  • 何でも聞くのですが、今はアルゼンチン音楽ですね。
  • お好きなアーティストは誰ですか?
  • Ninja TuneレーベルのBonoboです。  暖かくてオーガニックなサウンドがとっても好きで。
  • できる楽器はなんですか?
  • ピアノです。
  • 何をする時間が一番すきですか?
  • お茶を飲みつつ、ボーっとしてるときが最高です。

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木口和也さん
wasavi design Director